決算発表のシーズンを迎えようとしている。しかし、今年はいつもと違う年になる。決算発表が、単独決算から企業グループ全体の状況を開示する連結決算中心に変わるからだ。連結財務情報、キャッシュフロー計算書などの公表を義務づけることで、決算制度の側面から企業の構造改革を促す“会計ビッグバン”の始まりである。「やっとここまでたどり着きました」 金児昭はしみじみと語る。昨年まで信越化学工業の常務であり、現在同社と金融監督庁の顧問を務める金児は、二五年も前から連結決算制度の重要性を訴え、定着に努力してきた人物だ。

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