饗宴外交の舞台裏
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見事なまでに早かったフランスの反応
米国の同時多発テロ発生後、反テロ包囲網結成に向けた外交で、フランスの動きは際立っていた。 テロが起きた九月十一日、シラク大統領はブルターニュ地方のレンヌ市を視察中だった。第一報を聞くや、その場で同行記者を前に「フランスは今、大きな動揺とともに、米国を襲った非道なテロについて知った。フランス国民は皆、米国民とともにある」と緊急声明を発表した。発生から一時間半、各国の中で最も早かった。その夜、エリゼ宮からテレビを通じ国民に演説し、「米国て起きたことは、我々にいつでも起こり得る」と、テロとの戦いでフランスが積極的な役割を果たすことに理解を求めた。
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