医療費負担、年金の積み立て不足など、米産業界にブルーカラー問題ともいうべき重しがのしかかる。新たな労使関係の構築が必要だが……。[ニューヨーク発]米国の労働組合はこの夏、そろって労働条件の更改交渉に臨む。労使が一九九〇年代の終わりに結んだ契約は、情報技術(IT)バブルに代表されるように米経済も絶頂期にあったため、企業は労組の賃上げ、医療費負担要求などを飲んでも右肩上がりの業績がコストを吸収できた。しかし、それはもはや過去の夢物語。労組にとってこの夏は、浮かれはしゃいだ宴が終わって二日酔いのまま迎えた翌朝のように、重く、つらいものになりそうだ。
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