7月3日の総選挙投票日直前になっても、自らが率いる民主党の支持率が首都のバンコクはじめ全国でも思うほど伸びていないことは、アピシット首相にとっても頭の痛いことだろう。
2008年12月、国王支持を掲げるPAD(民主主義のための市民同盟)による大規模な反タクシン運動と国軍などに後押しされて政権に就いて以来、リーマンショックの後遺症を脱し、GDP(国内総生産)は10年度実績で8%の伸びを達成、低所得者支援、農家の所得保障、月額500バーツ(約1300円)の高齢者支援、公立学校における15年間の基礎教育無料化などを達成したにもかかわらず、タクシン派のプアタイ党に較べ、民主党への支持は低い。
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