原子力損害賠償機構法案 ~修正協議はどこに向かう?

執筆者:原英史 2011年7月17日
エリア: アジア

 編集部ブログでもご紹介いただいたが、先週、政府の「原子力損害賠償機構法案」に反対する緊急提言を「公正な社会を考える民間フォーラム」で行った。提言内容は、こちらでご覧いただきたいが、この「部屋」でも何度か指摘してきたように、政府法案には重大な問題があると考えている。

 これに対し、報道によると、自民党は、政府法案を基本的に容認し、部分的な修正協議を行う方向で、党内論議がまとまった模様。与党・自民党間での修正協議がスタートすることになるようだ。

 15日に自民党原発被害特命委員会・経済産業部会など合同会議で配布された資料「賠償額スキーム法案に対する自民党の考え方(案)」を見ると、まず、「新機構の設立の必要は認識する」と、基本的なスキームは是認する。

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執筆者プロフィール
原英史(はらえいじ) 1966(昭和41)年生まれ。東京大学卒・シカゴ大学大学院修了。経済産業省などを経て2009年「株式会社政策工房」設立。政府の規制改革推進会議委員、国家戦略特区ワーキンググループ座長代理、大阪府・市特別顧問などを務める。著書に『岩盤規制―誰が成長を阻むのか―』、『国家の怠慢』(新潮新書)など。
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