バックマンの組織力が試されるアイオワ州共和党大統領模擬投票

執筆者:足立正彦 2011年8月10日
タグ: 中国 アメリカ
エリア: 北米

 今週末の8月13日に、アイオワ州立大学がある学生街のアイオワ州エイムズの同大キャンパスで、アイオワ州共和党主催の共和党大統領模擬投票(ストローポール)が行なわれる。共和党大統領候補指名獲得争いに出馬している主要候補らは、最近、アイオワ州に張り付いて共和党員に対し懸命に支持を訴えている。

 1999年8月に行なわれたアイオワ州共和党大統領模擬投票ではジョージ・W・ブッシュ・テキサス州知事(当時)が勝利し、翌2000年1月に実施されたアイオワ州大統領党員集会でも勝ったブッシュは、最終的に2000年共和党大統領候補の指名を獲得している。だが、1979年から始まったアイオワ州共和党の伝統的政治イベントである大統領模擬投票の30年以上の歴史を振り返ると、アイオワ州大統領模擬投票で勝利した候補がそのままアイオワ州共和党大統領党員集会で勝利し、最終的に共和党大統領候補指名を獲得するとは必ずしも限らない。1万4000人の共和党員が参加して2007年8月に行なわれた前回のアイオワ州共和党大統領模擬投票ではミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事が勝利した。だが、翌2008年1月に行なわれたアイオワ州共和党大統領党員集会で実際に勝利したのはマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事であり、最終的にジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州)が2008年共和党大統領候補の指名を獲得している。

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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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