4月29日の日露首脳会談は、平和条約交渉活性化、多角的経済協力など大きな成果を挙げたが、最大のサプライズは外務・防衛閣僚会議(2プラス2)の立ち上げだった。日本が「2プラス2」会合を定期化するのは、米国とオーストラリアに次いでロシアが3カ国目。平和条約もないのに、同盟国並みの扱いとなる。
ロシアにとって、「2プラス2」会合は、米、英、フランス、イタリアに次いで日本が5カ国目で、アジアでは最初の相手国となる。外交はパーセプション(諸外国の受け止め方)のゲームであり、日露の急接近を世界に印象付けることになる。中国の政治的、軍事的台頭をにらんだ措置であることは間違いなく、表面上平静を装う中国も警戒感を強めているはずだ。
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