6月27日と28日の両日開催されたEU(欧州連合)首脳会議は、欧州委員会提案の最初の段階について合意し、セルビアのEU加盟交渉開始、緊縮中期予算の採択を承認した。首脳会議終了翌日の『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』紙は「EU、スピーディーな銀行処理を模索」と見出しを打ったが、実際には銀行同盟の道筋が確実になったわけではない。今後の展開は、実質的な欧州統合の盟主となったドイツ次第である。
欧州中央銀行の権限強化へ
今回の合意は銀行同盟実現に向けた重要な第1歩ではあるが、いずれのメディアも懸念材料が多いことを指摘する論調だ。
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