「セウォル号」後の朴政権(上)「引き分け」だった統一地方選

執筆者:平井久志 2014年6月18日
エリア: アジア

 韓国で6月4日に行われた統一地方選挙は、朴槿恵(パク・クネ)政権への「中間評価」であり、4月に起きた旅客船「セウォル号」沈没事故への政府対応を審判する選挙として注目された。朴槿恵政権に厳しい結果になるのではという見方が強かったが、ソウルなど主要8都市と9道の計17カ所の首長選挙のうち、与党のセヌリ党が京畿道、仁川市、釜山市など8カ所で、野党の新政治民主連合がソウル市や忠清道地域など9カ所で勝利した。2010年の統一地方選挙では与党9勝、野党8勝であったが、今回も「引き分け」という結果だった。

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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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