世界はますますこの2人に警戒感を強めている(C)AFP=時事
世界はますますこの2人に警戒感を強めている(C)AFP=時事

 年の瀬になると、今年の世界はどんなだったのかと、ざっくり考えてみたくなる。英紙というよりグローバル紙と呼ぶのが相応しくなった『フィナンシャル・タイムズ(FT)』で「グローバル政治」を担当するフィリップ・スティーブンスが、それに答えてくれるようなコラムを書いている。題して「今年は豪腕政治指導者の年」。【This is the year of the political strongman, FT, Dec. 4

 ざっと見渡しただけで、中国の習近平国家主席が権力を固めて毛沢東以来最強といわれる指導者になり、ロシアのプーチン大統領はウクライナへと侵攻した。エジプトでは軍最高評議会議長だったシーシ元帥が大統領に就任して再び強権政治が始まり、トルコでは長期にわたり首相を務めたエルドアンが、今度は大統領となって権勢を奮っている。インドではモディ首相が誕生し、日本には安倍首相がいる……。

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執筆者プロフィール
会田弘継(あいだひろつぐ) 関西大学客員教授、ジャーナリスト。1951年生まれ。東京外語大英米語科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを務め、現在は共同通信客員論税委員、関西大学客員教授。近著に『世界の知性が語る「特別な日本』』 (新潮新書)『破綻するアメリカ』(岩波現代全書)、『トランプ現象とアメリカ保守思想』(左右社)、『増補改訂版 追跡・アメリカの思想家たち』(中公文庫)など。訳書にフランシス・フクヤマ著『政治の衰退』(講談社)など。
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