安倍晋三内閣の発足以来、ほぼ一貫して減少してきた企業倒産件数に変化の兆しが現れた。
東京商工リサーチが4月8日に発表した2015年3月の企業倒産件数(負債総額1000万円以上)が、前年同月比5.5%増の859件と増加に転じたのだ。2012年12月の第2次内閣発足以降、倒産件数がプラスになった月は過去に2回だけ。しかも2014年4月は1.7%増、同年9月は0.9%増と増加率は小さかった。
ところが、3月は5.5%増。2012年10月の6.0%増以来の大きさで、アベノミクスが始まって以来、初めての本格的な倒産件数の増加と言っていいだろう。東京商工リサーチでは、「原材料の値上げに伴う仕入れ価格の上昇で、流通関連の倒産増加が目立った」と分析していた。
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