生産が開始されたトヨタ・カムリは「ロシアの誇り」と喧伝され、日本ブランドへの信頼は抜群。だが、進出企業には思わぬ難題が……。[モスクワ発]ロシアではいま、「続・運命の皮肉」という映画が大ヒットしている。旧ソ連時代に製作されたラブコメディを三十二年ぶりにリメークした作品で、昨年末の封切りからこの三月までにロシアの映画史上最高となる五千三百五十万ドル(約五十六億円)の配収を記録した。 プーチン大統領が重要な場面で登場し、クライマックスで流れる曲の詩を大統領府のスピーチライターが書いていることから「国策映画」とも評されるが、大統領と並ぶ“陰の主役”はトヨタ・カムリだ。
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