7月末の東京都知事選で一敗地にまみれた増田寛也氏(64)。建設官僚から岩手県知事に転身して3期務めた後、民間人枠で総務相に就任。2014年に著した『地方消滅』(中公新書)は、大ベストセラーとなった。その増田氏にとって、小池百合子氏に100万票以上の差をつけられての敗北は屈辱的なものであったはずだ。「晩節を汚した」という人もいるだろう。しかし惨敗から2カ月近くが経ち、増田氏を取り巻く状況は決して暗い話ばかりではない。「華麗なる」転身先がちらついているというのだ。
「実は籾井勝人氏(73)の後継としてNHK会長に起用される構想が進んでいるのです」
自民党関係者は、こうささやく。行政経験が豊かで、電波行政を所管する総務省の大臣も務めた増田氏は、確かにNHK会長に就任してもおかしくない経歴の持ち主ではある。しかし、なぜ都知事選で敗れたばかりの彼の名が取り沙汰されるのか。

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