中東―危機の震源を読む
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「世俗主義の象徴」を狙ったテロはエルドアン政権の支持層強硬派の突き上げか?
中東の大晦日や新年が平穏であることは稀である。1月1日の午前1時過ぎ、トルコ・イスタンブルの中心部ベシクタシュ区オルタキョイの、ボスボラス海峡に面した場所にある一流ナイトクラブ「レイナ」で起きた銃乱射・大量殺害事件は、このことをまたも思い出させた。「イスラーム国」系のメディアが、トルコ政府を「十字軍の守護者」と論難し、キリスト教徒が祝う多神教的祝祭を攻撃した、と主張する犯行声明を出したが、実行犯の素性と背景はまだ明らかではない。
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