「キャッシュレス経済」を推進せよ:インド「高額紙幣廃止」の遠大な狙い

執筆者:緒方麻也 2017年1月10日
タグ: インド マネー
エリア: アジア
世界にも衝撃を与えた政策の裏にはこんな狙いが隠されていた(C)AFP=時事

 

 インド・モディ政権による衝撃的な「高額紙幣廃止」措置から2カ月、商売や市民生活の混乱もようやく収束に向かい始めている(2016年11月16日「インド『高額紙幣廃止』はブラックマネー対策に有効か」参照)。しかし、市中の紙幣流通量の86%、20兆ルピー(約32兆円)ものキャッシュを無効化しただけに、現金取引の多い小売りや消費財関連産業、2輪車販売、そして農村部などでは一時的とはいえ大幅な需要減に見舞われている。

カテゴリ: 経済・ビジネス 政治
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
緒方麻也(おがたまや) ジャーナリスト。4年間のインド駐在を含め、20年にわたってインド・パキスタンや南アジアの政治・経済の最前線を取材、分析している。「新興国において、経済成長こそがより多くの人を幸福にできる」というのが信条。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top