【前回までのあらすじ】
中国人集団「愛国義勇軍」による巡視船「うおつり」の乗っ取りは、そのまま中国による「センカク」奪取につながるのではないか。日本政府が一番懸念するのはそのことだが、アメリカの報道はなぜか、「センカク」にも日米安保条約への言及にも消極的だった。それはホワイトハウスの意思なのか――官邸は戸惑いの中にあった。
16(承前)
国の非常時に扇の要となる内閣危機管理監の門馬と、滝沢情報官をのせたエレベーターは、首相官邸の1階を素通りして地下1階へと直行した。門馬がお茶に誘ったのである。
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