
バンドゥーラと響きあうカテリーナさんの声は、心に沁み込んで来るかのよう (筆者提供、以下同)
中学校を卒業後、私は16歳で「レフゥツキー音楽学校」に進学しました。バンドゥーラの演奏技術、音楽理論を本格的に学ぶためです。
そしてチェルノブイリ原発事故から20年目の2006年、卒業を間近に控えた私は、日本ですでにバンドゥーラ演奏家として活動していた姉と、初めて日本に来た両親も一緒に、家族4人で日本全国を公演で回りました。私と姉がバンドゥーラを演奏して歌ったあと、後半では、ステージのバックにチェルノブイリ原発事故に関係する映像を流しながら、父が通訳を交えて日本の皆さんに体験談を語るのです。初めてコンサートに同行し、客席で見ていた母が、「コンサートを開くのがこんなに大変だったなんて」と驚いていたのを覚えています。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン
