次代の香港を担う「陳智思」という男

執筆者:樋泉克夫 2018年1月22日
エリア: アジア
香港滞在時のシリントーン王女を囲む陳一族。向かって右側が香港在住、左側がタイ在住。『僑通天下 陳有慶傳』(劉智鵬著 中華書局 2012年)より。筆者提供(以下同)

 

 特別行政区とは言え、香港も中華人民共和国の一部である。それゆえ中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)には36人の代表を送り込んでいる。2017年12月19日、香港では第13期全人代代表を選ぶ「代表選挙会議」が開催された。

 名目上は香港の各界各層出身者とは言え、実体は香港の親中派によって構成されている同会議のメンバーは、1989人。このうち1796人が参加し、有効投票は1753票。49人の候補者のなかから選ばれた36人が、今年3月に北京で開催される全人代に参加することになる。

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執筆者プロフィール
樋泉克夫(ひいずみかつお) 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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