北朝鮮「平昌平和攻勢」の舞台裏(3)ドタキャン「米朝秘密会談」の攻防

執筆者:平井久志 2018年2月26日
エリア: 北米 アジア
金与正氏(左)が文在寅大統領(右)に手渡したのは、金正恩党委員長の親書だった (C)EPA=時事

 

 開会式が行われた2月9日、マイク・ペンス米副大統領はソウル南方の平沢市にある韓国海軍第2艦隊司令部を訪問した。ここで脱北者4人と面会し、北朝鮮を「自国の市民を閉じ込め、拷問し、飢えさせる政権」「北朝鮮は監獄国家と同じだ」と述べた。北朝鮮で拘束されて釈放された直後に亡くなったオットー・ワームビア氏の父親もこれに同行した。

 さらに、2010年に韓国海軍の兵士46人が死亡・行方不明になった天安艦沈没事件の記念館を訪問した。韓国政府は、この事件は北朝鮮の犯行としている。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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