
連立交渉の中で首相候補に擬せられる「五つ星運動」のディ=マイオ氏(右)と、同党創設者のコメディアン、ベッペ・グリーロ氏 (C)AFP=時事
イタリア人は政府を信用していない。
ローマ帝国の下、世界に冠たる文明を誇った国が、どうしてゴミの山1つ片付けられないのか。その昔、ナポリ市の公共機関が麻痺し、ゴミが町中に溢れかえったことがあった。その時、誰もがこう思ったが、イタリア人にとって個人の空間と公の空間とは別だ。
個人の技量としては、バイオリンにしろ、スポーツカーにしろ、ファッションにしろ、イタリアの右に出る者はいない。それがこと政治やゴミ収集や治安の問題になると、からきしこの国はダメになる。

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