「2つの不確定要素」ヘッジ策には成功した日米首脳会談

今回も一緒にラウンドし、親密さはアピールできたが……(C)時事

 

 4月17日から20日まで訪米し、17、18日と2回にわたって行われた今回の安倍晋三首相とドナルド・トランプ大統領との日米首脳会談への評価は、日米メディアともかなり厳しい。たとえば、『日本経済新聞』4月20日朝刊の「日米蜜月 迫る試練:貿易交渉に『2国間』の足音 対北朝鮮で結束どこまで」と、『朝日新聞』の「日米首脳 通商で溝:米『TPPより2国間』/関税除外要求拒まれる」が、日本の受け止め方を象徴している。

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執筆者プロフィール
渡部恒雄(わたなべつねお) わたなべ・つねお 笹川平和財団上席フェロー。1963年生まれ。東北大学歯学部卒業後、歯科医師を経て米ニュースクール大学で政治学修士課程修了。1996年より米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員、2003年3月より同上級研究員として、日本の政治と政策、日米関係、アジアの安全保障の研究に携わる。2005年に帰国し、三井物産戦略研究所を経て2009年4月より東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。2016年10月に笹川平和財団に転じ、2017年10月より現職。著書に『大国の暴走』(共著)、『「今のアメリカ」がわかる本』、『2021年以後の世界秩序 ー国際情勢を読む20のアングルー』など。最新刊に『防衛外交とは何か: 平時における軍事力の役割』(共著)がある。
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