戦費は税で調達するにはあまりにも膨大だから、公債の増発によって調達されることが多い。
表1は、日清戦争以降の臨時軍事費特別会計の公債依存度を示したものだ。
日露戦争の時にも公債依存度は高かった。この時は、外国からの借り入れが多かった。しかし、第2次世界大戦では、このオプションは使えなかった。
国内で調達された戦費のほとんどは、日本銀行による国債の直接引き受けで賄われたのである。
日銀は、国債を買った対価を日銀券というマネーを増発することによって支払う。政府は、そのマネーを兵士の給与や食料・衣料品等の購入、兵器・軍事物資等の購入に充てる。
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