いよいよタイの政治的モラトリアムが幕を閉じ、政治の季節が始まりそうだ。来るべき総選挙に向けて今年5月に結成された新党「タイ行動連盟(Action Coalition for Thailand)」が、活動をスタートさせたからである。
この党の選挙委員長を務めるのは、民主党のアピシット・ウェーチャチワ政権(2008年~2011年)で副首相を務めたステープ・トゥアクスバン。彼が民主党の中核として国政の表舞台に登場してから約40年が経つが、その行動を振り返ると、一貫した主義主張が感じ取れない。敢えて酷評するなら、その政治的な振る舞いは「無原則」なのだ。
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