国際人のための日本古代史 (102)

「土偶」で再確認する日本人の三つ子の魂「縄文信仰」

執筆者:関裕二 2018年8月14日
タグ: 日本
エリア: アジア
2015年、長野県信濃美術館に展示された土偶「縄文のビーナス」(左)と「仮面の女神」(右)(C)時事

 

 今、縄文時代が見直されつつある。「縄文」がブームだという。

 長い間、縄文人は野蛮人扱いされてきた。狩猟生活に明け暮れた原始人のイメージで語られ、縄文土器や土偶の造形にしても、むしろ稚拙な表現と見下されていたものだ。また、「日本人は稲作民であり、先祖は弥生人(渡来系)」と信じられてきた。だが、この考えも改められつつある。

 考古学の進展によって縄文人の予想外の先進性が明らかになった。太陽の塔で知られる岡本太郎が縄文の芸術性を発見してから、徐々に、縄文文化に対する評価も、変わりつつある。

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カテゴリ: 社会 カルチャー
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執筆者プロフィール
関裕二(せきゆうじ) 1959年千葉県生れ。仏教美術に魅せられ日本古代史を研究。武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロー。著書に『藤原氏の正体』『蘇我氏の正体』『物部氏の正体』、『「死の国」熊野と巡礼の道 古代史謎解き紀行』『「始まりの国」淡路と「陰の王国」大阪 古代史謎解き紀行』『「大乱の都」京都争奪 古代史謎解き紀行』『神武天皇 vs. 卑弥呼 ヤマト建国を推理する』など多数。最新刊は『古代史の正体 縄文から平安まで』。
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