成毛眞『amazon』肴に「アマゾン」を語る(上)

執筆者:成毛眞 2018年9月4日
タグ: アメリカ 日本
エリア: 北米 アジア
聴衆を前に大いに語る著者(講演会主催者提供)

 

 この『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(ダイヤモンド社)という本ですが、ご承知のとおり、私はIT企業のマイクロソフトの出身ですから、ITに関する知識は少しはある。そういう立場で見ると、IT業界の人は、アマゾンはAWS(アマゾンが提供するクラウドコンピューティングサービス)だと思っているんです。逆に言えば、AWSをやっている会社がアマゾンだ、と。

 一方で消費材を作っている会社とか流通業者から見ると、アマゾンはスーパーやコンビニと同じような小売業であって、「コンピューター関係のことなんてやってるの?」などと言う。感覚のいい人は両方やっていることは知っていますが、アマゾンがどんなことをしているのかについてご存じない方がかなりいっぱいいることに気がつき始めたんです。

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執筆者プロフィール
成毛眞(なるけまこと) 中央大学卒業後、自動車部品メーカー、株式会社アスキーなどを経て、1986年、マイクロソフト株式会社に入社。1991年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。2011年、書評サイト「HONZ」を開設。元早稲田大学ビジネススクール客員教授。著書に『面白い本』(岩波新書)、『ビジネスマンへの歌舞伎案内』(NHK出版)、『これが「買い」だ 私のキュレーション術』(新潮社)、『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(ダイヤモンド社)、『金のなる人 お金をどんどん働かせ資産を増やす生き方』(ポプラ社)など多数。(写真©岡倉禎志)。
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