「一帯一路」で中国「債務の罠」に蝕まれる世界の実情(下)

▲印は、ベンガル湾に臨むヴィシャーカパトナム、チェンナイ(=マドラス)、アラビア海に向かうムンバイ(=ボンベイ)、コーチンなどのインド海軍主要基地。中国の「真珠の首飾り」はこれらを取り囲むように配置されている(C)Fsight

 

 ミャンマーでは、インド洋に面するチャオピュー港で中国が開発を進めているが、当面の中国からの融資73億ドルを13億ドルに引き下げることで、年内にも中国側と合意する。

 ミャンマーの対外債務は100億ドルとされ、そのうち4割が対中債務で、「債務の罠」に落ちるのではないかと判断したと見られる。

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執筆者プロフィール
野口東秀(のぐちとうしゅう) 中国問題を研究する一般社団法人「新外交フォーラム」代表理事。初の外国人留学生の卒業者として中国人民大学国際政治学部卒業。天安門事件で産経新聞臨時支局の助手兼通訳を務めた後、同社に入社。盛岡支局、社会部を経て外信部。その間、ワシントン出向。北京で総局復活後、中国総局特派員(2004~2010年)として北京に勤務。外信部デスクを経て2012年9月退社。2014年7月「新外交フォーラム」設立し、現職。専門は現代中国。安全保障分野での法案作成にも関与し、「国家安全保障土地規制法案」「集団的自衛権見解」「領域警備法案」「国家安全保障基本法案」「集団安全保障見解」「海上保安庁法改正案」を主導して作成。拓殖大学客員教授、国家基本問題研究所客員研究員なども務める。著書に『中国 真の権力エリート 軍、諜報、治安機関』(新潮社)など。
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