対中「貿易戦争」だけではない「軍事力」攻防で米国の「焦り」(下)
「力がつけば戦争せずとも相手は屈服する」。
この言葉は、リーマンショックを経て中国で大国意識が高まって以降、現地の官僚や研究者が頻繁に筆者に突き付けてきた言葉だ。
こうした思考には、「孫子の兵法」(謀攻篇)が背景にある。同法にはほかにも、「百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」「用兵の法は、十なれば、則ち之を囲み、五なれば、則ち之を攻め、倍すれば、則ち之を分かち、敵すれば、則ち能く之と戦い、少なければ、則ち能く之を逃れ、若かざれば、則ち能く之を避く」とある。
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