岩瀬昇のエネルギー通信 (112)

「先住民族」大反対で壁に直面「カナダ」初のLNG計画

執筆者:岩瀬昇 2019年1月21日
エリア: 北米
カナダの先住民族の文化習俗を伝えるアルバータ州の博物館展示

 

「エネルギー移行(energy transition)」が議論されるようになって数年が経つ。

 日本エネルギー経済研究所の小山堅常務理事は、2014年末の原油価格大暴落が始まる直前のレポート(「油価低下、ウクライナ危機、Energy Transition等を巡る議論」『IEEJ』2014年11月号所収)の中で、2014年秋に欧州で議論されているEnergy Transitionとは「現行のエネルギー供給体制から、再生可能エネルギー(以下、再生エネルギー)の拡大等を通しての低炭素でエネルギー安全保障面でも強靭なエネルギー供給構造への移行」だとしている。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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