「スタートアップ大国」から「医療大麻大国」へ変貌する「イスラエル」の算盤勘定

執筆者:山田敏弘 2019年3月28日
エリア: 中東
大麻オイルの製品が並ぶ(筆者撮影)

 

 2019年3月、イスラエルのエルサレムは、晴天で日差しは強かったが、気温は10度ほどにしかならず少し肌寒かった。

 筆者はその日、エルサレムから車で1時間ほど西に位置するレバディムに向かっていた。そこで、これからイスラエルが力を入れる最先端産業の研究・開発拠点を視察する予定だったからだ。

 その産業とは、「医療大麻」である。

 2019年1月27日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と閣僚は、閣議で医療大麻の輸出を正式に承認。イスラエルは、1993年から国内での使用を許可してきたが、このたび世界で3番目に輸出を許可する国になった。

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執筆者プロフィール
山田敏弘(やまだとしひろ) 国際情勢アナリスト、国際ジャーナリスト、日本大学客員研究員。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版、MIT(マサチューセッツ工科大学)フルブライトフェローを経てフリーに。著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)、『ゼロデイ 米中露サイバー戦争が世界を破壊する』(文藝春秋)、『CIAスパイ養成官』(新潮社)、『サイバー戦争の今』(KKベストセラーズ)、『世界のスパイから喰いモノにされる日本』(講談社)、『死体格差 異状死17万人の衝撃』(新潮社)、『プーチンと習近平 独裁者のサイバー戦争』(文春新書)。公式YouTube「山田敏弘 SPYチャンネル」 (https://www.youtube.com/channel/UCVITNlkbLneMV-C9FxzMmEA)も更新中
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