南シナ海初「対艦弾道ミサイル発射」の衝撃(下)「宇宙制覇」の可能性

執筆者:野口東秀 2019年7月11日
北京の「中国国家博物館」の軍事コーナーでは、衛星測位システム「北斗」が注目の的だ(筆者撮影)

 

 今回発射したとみられるのは、2015年9月の「抗日戦争勝利70周年」の軍事パレードで注目された中距離弾道ミサイル「DF(東風)-21D」(推定射程1750キロ。2700キロとの中国側の指摘もある)、「DF-26(同4000キロ)のどちらかのようだ。

 どちらもすでに配備済みで、その後も改良を重ねている。当然のことながら、射程は日本をすっぽりと覆う。

 本稿でなぜ繰り返し「中距離弾道ミサイル」を指摘するかというと、中国軍が対米「A2/AD」(接近阻止・領域拒否)能力の中核の1つと位置づけているだけでなく、「量」(数)と「質」(射程距離など)で米軍や日本の脅威となっているからだ。

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執筆者プロフィール
野口東秀 中国問題を研究する一般社団法人「新外交フォーラム」代表理事。初の外国人留学生の卒業者として中国人民大学国際政治学部卒業。天安門事件で産経新聞臨時支局の助手兼通訳を務めた後、同社に入社。盛岡支局、社会部を経て外信部。その間、ワシントン出向。北京で総局復活後、中国総局特派員(2004~2010年)として北京に勤務。外信部デスクを経て2012年9月退社。2014年7月「新外交フォーラム」設立し、現職。専門は現代中国。安全保障分野での法案作成にも関与し、「国家安全保障土地規制法案」「集団的自衛権見解」「領域警備法案」「国家安全保障基本法案」「集団安全保障見解」「海上保安庁法改正案」を主導して作成。拓殖大学客員教授、国家基本問題研究所客員研究員なども務める。著書に『中国 真の権力エリート 軍、諜報、治安機関』(新潮社)など。
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