風の向こう側 (51)

「全英オープン」恩讐越えた「北アイルランド開催」の友情物語

執筆者:舩越園子 2019年7月29日
エリア: ヨーロッパ アジア
マキロイ(左)と今年の勝者ローリー。互いの胸中には共通の感慨が(写真は2018年大会時)(C)AFP=時事

 

 今年の「全英オープン」(7月18~21日)を制覇したシェーン・ローリー(32、アイルランド)が、翌週に米テネシー州メンフィスで開催された世界選手権シリーズの「フェデックス・セント・ジュード招待」(7月25~28日)を欠場することが報じられると、米国のゴルフファンは落胆したが、「そうなってくれることを望んでいた」と言った選手が1人だけいた。

 それは、全英オープン開幕前に優勝候補の筆頭に挙げられながら、予選落ちを喫し、2日間で去っていったローリー・マキロイ(30、北アイルランド)だった。

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執筆者プロフィール
舩越園子(ふなこしそのこ) ゴルフジャーナリスト、2019年4月より武蔵丘短期大学客員教授。1993年に渡米し、米ツアー選手や関係者たちと直に接しながらの取材を重ねてきた唯一の日本人ゴルフジャーナリスト。長年の取材実績と独特の表現力で、ユニークなアングルから米国ゴルフの本質を語る。ツアー選手たちからの信頼も厚く、人間模様や心情から選手像を浮かび上がらせる人物の取材、独特の表現方法に定評がある。『 がんと命とセックスと医者』(幻冬舎ルネッサンス)、『タイガー・ウッズの不可能を可能にする「5ステップ・ドリル.』(講談社)、『転身!―デパガからゴルフジャーナリストへ』(文芸社)、『ペイン!―20世紀最後のプロゴルファー』(ゴルフダイジェスト社)、『ザ・タイガーマジック』(同)、『ザ タイガー・ウッズ ウェイ』(同)など著書多数。最新刊に『TIGER WORDS タイガー・ウッズ 復活の言霊』(徳間書店)がある。
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