英語に「brothers in arms」という表現がある。ともに武器をとった仲間、戦友を指す言葉だ。一定年齢以上の読者なら、ダイアー・ストレイツの名盤のタイトルを思いだすかもしれない。戦場という極限状態を共有した強い絆は、文学や映画でも、男の友情を描く格好の題材となってきた。
『あれよ星屑』(エンターブレイン、KADOKAWA)は2人のbrothers in armsの友情を主題とした、いわゆる「バディもの」の傑作だ。ゲイ雑誌などで活躍してきた知る人ぞ知る漫画家だった山田参助は、この初の長編連載で一気に注目作家となった。

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