プーチン体制を揺さぶる「怒れる若者たち」

執筆者:名越健郎 2019年8月16日
エリア: ヨーロッパ
現地紙ではソボリ氏の拘束が大きく報じられている(『モスクワ・タイムズ』サイトより)
 

 ロシアの首都モスクワでは毎週土曜日に反政府勢力の抗議デモが開かれており、8月10日は主催者発表で6万人(内務省の発表は2万人)が参加、「ロシアに自由を」「プーチンなきロシアを」などと叫び、夜まで続いた。ウラジーミル・プーチン大統領の3選前の2011~12年に起きた10万人デモ以来の反プーチン運動に発展した。

 政権側は毎回、数百人から1000人以上を拘束し、一部の指導者に禁錮刑を科すなど徹底弾圧の構えだ。参加者の大半は若者であり、今後のロシア政治を占うキーワードは「怒れる若者たち」になりそうだ。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
名越健郎(なごしけんろう) 1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学特任教授を経て、2022年から拓殖大学特任教授。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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