「日本」と「大相撲」を愛しフランスに愛されたシラク元大統領

執筆者:軍司泰史 2019年9月29日
エリア: ヨーロッパ アジア
1996年、大相撲九州場所の観戦に訪れ、日本相撲協会の境川尚理事長(当時、左端)と嬉しそうに記念撮影するフランスのシラク元大統領 (C)時事

 

 フランスのジャック・シラク元大統領が9月26日、死去した。享年86。

 2011年に認知症を患っていることが報道されて以降、公の場にはほとんど姿を見せなかったため、日本では忘れかけられていたかもしれない。

 だが、シラク氏は日本の大相撲を愛し、生涯で40回以上訪日した「熱狂的な」(フランス外交官)日本ファンであり、欧米では突出した知日派指導者だった。シラク氏が大統領だった1995~2007年に、日本とフランスの距離は格段に縮まった。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
軍司泰史(ぐんじやすし) 1961年生まれ。1984年共同通信入社。1993~94年テヘラン、1995~99年、2008~12年パリ支局などを経て、共同通信編集・論説委員。2019年4月から青山学院大学非常勤講師。著書に『シラクのフランス』(岩波新書)、『スノーデンが語る「共謀罪」後の日本 大量監視社会に抗するために』(岩波ブックレット)、編著に『伝える訴える 「表現の自由」は今』(拓殖書房新社)、共訳書にイアン・ブルマ『廃墟の零年 1945』(白水社)がある。
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