中南米まで進路を伸ばした「一帯一路」最前線

昨年12月、パナマを訪問した習近平主席(C)AFP=時事

 

 先月、太平洋のソロモン諸島とキリバスが相次いで台湾と断交し、中華人民共和国(以下、中国)を承認した。台湾で蔡英文総統が就任してから7カ国が台湾と断交し、台湾承認国は15となった。

 中南米にはこのうち9カ国があり、台湾にとって最後の牙城とも言える地域である(9カ国とはグアテマラ、ベリーズ、ホンジュラス、ニカラグア、ハイチ、セント・クリストファー・ネービス、セント・ビンセント、セント・ルシア、パラグアイで、その他の台湾承認国はアフリカに1つ、欧州に1つ、大洋州に4つある)。

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執筆者プロフィール
渡邉優(わたなべまさる) 防衛大学校教授。1956年東京都生まれ。東京大学卒業後、外務省勤務。西欧第二課長、大臣官房審議官(欧州局、中南米局、経済局、中東アフリカ局)、農畜産業振興機構理事などを歴任。在スペイン、在ブラジル、在フィリピン、在アルゼンチンの各大使館と在ジュネーブ日本政府代表部に赴任した他、在リオデジャネイロ総領事、在キューバ特命全権大使を務める。2019年4月より現職。著書『あなたもスペイン語通訳になれる』(日本スペイン協会)、『ジョークで楽しく学ぶスペイン語』(ベレ出版)、『知られざるキューバ』(ベレ出版)、『グアンタナモ: アメリカ・キューバ関係にささった棘』(彩流社)。監修に『SDGsのきほん未来のための17の目標』(全17巻、ポプラ社) 。作詞、劇画脚本も手がける。
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