迷走混迷「ブレグジット」総選挙までの「水面下」ドキュメント(上)

10月10日に行われたアイルランド首相レオ・ヴァラッカーとボリス・ジョンソン英首相の会談。緑の並木道を2人が並んで談笑しながら歩く写真は、いかにも演出過多の光景に見えた (C)AFP=時事
歴史の中では時に、行き詰まった状況が一気に動き出し、周囲の風景が急変する。それほど大げさなことでもないだろうが、10月のEU(欧州連合)離脱合意から12月の総選挙に向けて英国政治がたどった軌跡は、やはり変動の時期到来を思わせるものだった。
パフォーマンス過多の首相
本欄の前稿『似非「ポピュリスト」ジョンソンが導いた「ブレグジット」さらなる迷走』(2019年10月2日)でブレグジットを巡る英国の姿を報告したのは、10月2日だった。その時点での状況は、ざっと以下の通りである。

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