史上最大の協調減産「トランプ仲介」受け容れたプーチンの「腹の裡」

執筆者:岩瀬昇 2020年4月15日
エリア: アジア 中東 北米
腹を「割って」話してみても、その真意は読み取れないのかもしれないが……(C)AFP=時事
 

 ロシアの行動原理がよく分からない。

 これは、今に始まったことではない。

 筆者にとって2冊目になる『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』(文春新書、2016年1月)を書くための勉強をしていて、日本として歴史上初の海外油田自主開発を成功させた「北樺太石油」を巡るロシア(当時はソ連)とのやり取りに愕然とした記憶がある。

 1925(大正14)年、日ソ基本条約締結にあたって、日本軍の北樺太からの撤退を石油利権交渉開始の条件とされ、交渉団長だった中里重次海軍中将をして次のように慨嘆せしめている(ちなみに当時、南樺太は日露戦争後のポーツマス条約で日本領となっており、北樺太は、赤軍パルチザンに邦人700名を殺害され、財産すべてを奪取された「尼港事件」がきっかけで日本軍が占領しており、樺太全土を日本が実効支配していた。北樺太では、ロシア時代に権益を入手した「北辰会」=国内石油5社の連合組織=が探鉱事業を行っていた、という時代背景がある)。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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