ついにメスが入った中国「悪食文化」のルーツを探る

執筆者:樋泉克夫 2020年4月28日
エリア: アジア
発生源とされる武漢の市場(C)AFP=時事
 

 4月21日、WHO(世界保健機関)は、

「新型コロナの発生源が動物であることを、入手可能なすべての証拠が示している」

 と発表し、発生源が噂されている武漢にある中国の研究機関であることを否定した。 

 だが、WHOが中国政府に“侵食”されていると見られているだけに、さながら「悪役レスラー」と組んだ「レフェリー」の判定のようなもので、俄かには信じ難い。

 とは言うものの、アメリカが武漢に持ち込んだという説にも首を傾げざるを得ない。アメリカ犯人説の根拠として、大量のアメリカ軍人が新型ウイルス感染爆発直前の武漢に滞在していた点を挙げる向きもある。

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執筆者プロフィール
樋泉克夫(ひいずみかつお) 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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