饗宴外交の舞台裏 (261)

新型コロナで「中止」「開催」判断分かれた在外公館「天皇誕生日レセプション」

執筆者:西川恵 2020年4月29日
タグ: 新型コロナ
タイで開催された天皇誕生日祝賀レセプションの様子(在タイ日本国大使館HPより)

 

 新型コロナウイルスの感染拡大にあって、天皇誕生日(2月23日)レセプションを中止するのか、実施するのか――。

 今年1月から3月にかけて、日本の在外公館(大使館や総領事館など)は難しい課題に直面した。実施して、万一感染者でも出してクラスターを作ったりしたら日本の面目は丸つぶれだ。

 一方、令和で初めての天皇誕生日レセプションとあって、各国とも祝賀に要人を送り込んでくるのは間違いなく、日本と友好関係を強化する格好の機会となる。どういう判断から中止、実施を決めたのか、現地の日本大使館に聞いた。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
西川恵(にしかわめぐみ) 毎日新聞客員編集委員。日本交通文化協会常任理事。1947年長崎県生れ。テヘラン、パリ、ローマの各支局長、外信部長、専門編集委員を経て、2014年から客員編集委員。2009年、フランス国家功労勲章シュヴァリエ受章。著書に『皇室はなぜ世界で尊敬されるのか』(新潮新書)、『エリゼ宮の食卓』(新潮社、サントリー学芸賞)、『ワインと外交』(新潮新書)、『饗宴外交 ワインと料理で世界はまわる』(世界文化社)、『知られざる皇室外交』(角川書店)、『国際政治のゼロ年代』(毎日新聞社)、訳書に『超大国アメリカの文化力』(岩波書店、共訳)などがある。
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