風の向こう側 (73)

「大学」から「他分野」まで取り込む米PGA「帝国化」の野望

執筆者:舩越園子 2020年6月15日
ツアー再開に際し、初戦「チャールズ・シュワブ・チャレンジ」第1日目のスタート前に「コロナ禍」犠牲者のため黙祷を捧げるモナハン会長(C)AFP=時事
 

「米国の主要なスポーツの中で、我々こそが最初に再開するものとなる」

 と言い続けてきた米男子ツアー(PGAツアー)のジェイ・モナハン会長は、その「公約」通り、6月11日から14日に「チャールズ・シュワブ・チャレンジ」(米テキサス州フォートワース「コロニアルCC」)を無観客で開催した。

 米女子ツアー(LPGAツアー)がいまなお再開の日時や形式を確定できず、さらにはフランスで開催予定だったメジャー大会「エビアン選手権」は中止を発表したばかりだが、その傍らでPGAツアーは世界のゴルフ界の先陣を切って動き出した。

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執筆者プロフィール
舩越園子(ふなこしそのこ) ゴルフジャーナリスト、2019年4月より武蔵丘短期大学客員教授。1993年に渡米し、米ツアー選手や関係者たちと直に接しながらの取材を重ねてきた唯一の日本人ゴルフジャーナリスト。長年の取材実績と独特の表現力で、ユニークなアングルから米国ゴルフの本質を語る。ツアー選手たちからの信頼も厚く、人間模様や心情から選手像を浮かび上がらせる人物の取材、独特の表現方法に定評がある。『 がんと命とセックスと医者』(幻冬舎ルネッサンス)、『タイガー・ウッズの不可能を可能にする「5ステップ・ドリル.』(講談社)、『転身!―デパガからゴルフジャーナリストへ』(文芸社)、『ペイン!―20世紀最後のプロゴルファー』(ゴルフダイジェスト社)、『ザ・タイガーマジック』(同)、『ザ タイガー・ウッズ ウェイ』(同)など著書多数。最新刊に『TIGER WORDS タイガー・ウッズ 復活の言霊』(徳間書店)がある。
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