日本の歴代政権が標榜してきた「ハイテク立国」の座が風前の灯となりつつある。
2000年代以降のいわゆる「第2の敗戦」で、日本のエレクトロニクスメーカーは家電やパソコンなど完成品市場で悉く存在感を喪失した。薄型パネル生産にヒト・モノ・カネを惜しみなく注ぎ込んだ韓国「サムスン電子」などに瞬く間にテレビ市場のシェアを奪われたのは記憶に新しいが、その「敗戦」後、電子部品や高機能部材などに活路を見出してきた日本の製造業が、ここにきて息切れしているのだ。経営者の間からは、「市場のダイナミズムから大きくズレた“国策”が産業界の新陳代謝を阻害している」との声が漏れてくる。
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