国家vs.巨大IT(中)国内外で試練「中国IT大手」の苦悩

執筆者:有吉功一 2021年1月18日
タグ: アメリカ 中国
エリア: アジア 北米
日本でも人気のアプリ「ティックトック」だが、米国では国家安全保障に深刻な脅威をもたらすと大統領令の対象になった (C)AFP=時事

 

 世界1、2位の経済大国である米中両国のIT覇権争いが激しさを増している。

 最先端のデジタル技術は安全保障上の脅威にもなり得る。相手国企業を標的に自国の法規制を「域外適用」し、排除を図る動きが加速。急成長ぶりが著しい中国のIT大手といえども、強大な権限を持つ国家の前ではなすすべもない。

ティックトックを狙い撃ち

 世界で約7億人の利用者を擁する短編動画共有アプリの「TikTok(ティックトック)」。日本でも若者がダンス動画を投稿したり、企業や自治体がプレゼンテーション用に活用したりと、人気アプリの1つとなっている。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
有吉功一(ありよしこういち) ジャーナリスト。1960年埼玉県生まれ。大阪大卒。84年、東レ入社。88年に時事通信社に転職。94~98年ロンドン支局、2006~10年ブリュッセル支局勤務。主に国際経済ニュースをカバー。20年、時事通信社を定年退職。いちジャーナリストとして再出発。著書に『巨大通貨ユーロの野望』(時事通信社、共著)、『国際カルテル-狙われる日本企業』(同時代社)。
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