コロナ・人権に過敏反応する「五輪ブルー」の中国

執筆者:竹内健二 2022年2月13日
タグ: 中国 習近平
エリア: アジア
開会式会場にともる北京冬季五輪の聖火(中央)と打ち上げられた花火=4日、中国・北京(C)時事
北京冬季五輪が開幕した。当局が神経をとがらせるなか、市内にはブルーな空気も漂うという。

 

 北京冬季五輪が華やかに開幕した。中国チームは早くも3つの金メダルを獲得(10日時点)しており意気軒昂だ。周辺地域では大気汚染対策のため工場の生産調整が行われ、北京では抜けるような青空が広がった。

 だが、その陰で当局は新型コロナウイルスの感染防止対策に神経をとがらせ、米欧による人権問題への非難にもハリネズミのように敏感になっている。大小様々な「愛国人士」が幅を利かせ、社会や経済には別種の「ブルー」(不安、憂鬱)な空気も漂う。以下の珍エピソードを切り口に中国の現状を描写してみたい。

カテゴリ: 政治 スポーツ
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執筆者プロフィール
竹内健二(たけうちけんじ) 共同通信社 中国総局特派員。1977年長野市生まれ。東京大学大学院綜合文化研究科(地域文化研究専攻)修了。2003年共同通信社入社。地方勤務を経て11年に経済部。19年から特派員として北京に赴任し、中国経済を担当。一般社団法人中国研究所『中国研究月報』編集委員。
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