激化する南北の緊張:迫る「核実験」、エスカレートする北朝鮮の「挑発」

執筆者:平井久志 2022年10月20日
エリア: アジア 北米
10月6日、人民軍の長距離砲部隊の打撃訓練を指導する金正恩党総書記(中央)[KCNA VIA KNS](C)AFP=時事
直近に迫っているとされる核実験が行われれば、今後は「非核化」ではなく「核軍縮」を交渉カードにする可能性がある。(こちらの前編から続きます)

 浜田靖一防衛相は10月13日、衆院外務、安全保障など3委員会の連合審査会と参院外交防衛委員会で答弁し、北朝鮮の核の小型軽量化について、

「わが国を射程に収める弾道ミサイルに核兵器を搭載し、攻撃するために必要な小型化、弾頭化などを既に実現しているとみられる」

 と述べた。

「核の小型軽量化」は完成か

 これは、防衛省が今年7月にホームページに掲載した「北朝鮮による核・弾道ミサイル開発について」という文書での表現とほぼ同じだ。

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カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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