10月に開催された中国共産党第20回党大会の結果は、中国共産党の政治が大きな転換を遂げつつあることをはっきりと示した。
毛沢東時代(1949~76)の混迷を鄧小平が克服し、鄧小平時代(77~97)を築いた。鄧小平は、92年の南巡講話を経て改革開放政策を不動のものとし、奇跡の経済成長を実現した。鄧小平の政策を実施したのが江沢民(89~2002)と胡錦濤(02~12)であった。改革開放政策が定まり、統治の制度化が進んだ。筆者も含めて多くのチャイナ・ウオッチャーたちは、そういう形で出来上がった統治システムと、その背景にある権力構造や人事の仕組みをいわば与件として習近平政権を眺めてきた。
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