中国共産党大会「中央軍事委員会」人事を振り返る

PERSONALS【人事情報】

執筆者:山口信治 2022年11月2日
タグ: 中国 習近平
エリア: アジア
中央軍事委員会人事では習近平党総書記にとって「最も信頼のおける軍人」が留任した(C)AFP=時事
 
共産党大会を経て7人の中央軍事委員会の顔ぶれも決まった。注目は68歳定年の慣例を破って副主席に留任した張又侠(72)と、新たに副主席に抜擢された台湾海峡危機組の何衛東(65)だ。人事を年齢制限、選出基準、キャリアパス、軍種バランスの点から検証する。

 10月23日、中国共産党第20回全国代表大会が終了した翌日に、新たな中国共産党人事が発表された。中央軍事委員会の人事について、前稿『中国共産党大会「中央軍事委員会」人事の注目点』で見どころを挙げていたが、どのような結果となっただろうか。

 前稿では注目すべきポイントとして、①年齢制限はどこまで適用されるのか、②選出基準は何か、③どのようなキャリアパスが有力か、④軍種バランスはどうなるか、という4点を指摘していた。本稿ではこれらがそれぞれどのような結果となったかを考察する。

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カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
山口信治(やまぐちしんじ) 防衛省防衛研究所地域研究部 中国研究室 主任研究官。専門は中国政治・安全保障、中国現代史、中国の党軍関係、米中関係。慶應義塾大学法学部卒業後、同大学院を経て防衛研究所に入所。2015年から現職。単著に『毛沢東の強国化戦略』(慶應義塾大学出版会、2021年、アジア太平洋賞大賞受賞)、共著に川島真・小嶋華津子編『習近平政権の目指す中国――理念・政策・課題』(東京大学出版会、近刊)、川島真編『ようこそ中華世界へ』(昭和堂、2022年)、『防衛外交とは何か―平時における軍事力の役割』(勁草書房、2021年)、『よくわかる現代中国政治』(ミネルヴァ書房、2020年)、『現代中国の政治制度-時間の政治と共産党支配』(慶應義塾大学出版会、2018年)、『中国対外行動の源泉』(慶應義塾大学出版会、2017年)などがある。
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