マハティール凋落が象徴するマレーシア政治の新局面

執筆者:久末亮一 2022年11月29日
カテゴリ: 政治
エリア: アジア
97歳にして総選挙に出馬し落選したマハティール元首相(C)AFP=時事
 
建国以来初の政権交代となった2018年以降、政情不安にあったマレーシアで総選挙が行われ、野党連合を率いたアンワル氏が首相に就任した。第三極の野党連合を率いたマハティール元首相は落選。彼の因縁がもたらしてきた「旧い政治」は一つの区切りを迎えた。

アンワル首相の就任

 2022年11月19日、マレーシアでは下院総選挙が実施された。同国では議会で安定多数を確保する主要政党がない中、連立の合従連衡と組み換えから4年間で3回も内閣が変わり、不安定な政情にあった。今回の総選挙でも定員222議席の過半数を獲得した主要政党は出ず、政党連合間の激しい駆け引きと国王による調整を経て、11月24日に野党連合「希望連盟」(PH)を率いるアンワル・イブラヒムが首相に就任した。

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執筆者プロフィール
久末亮一 日本貿易振興機構(JETRO)アジア経済研究所 開発研究センター 企業・産業研究グループ 副主任研究員。学術博士(東京大学)。香港大学アジア研究センター客員研究員、東京大学大学院総合文化研究科助教、政策研究大学院大学安全保障・国際問題プログラム研究助手などを経て、2011年から現職。主な著書に『評伝 王増祥―台湾・日本・香港を生きた、ある華人実業家の近現代史』(勉誠出版、2008年)、『香港 「帝国の時代」のゲートウェイ』(名古屋大学出版会、2012年)、『転換期のシンガポール――「リー・クアンユー・モデル」から「未来の都市国家」へ』 (日本貿易振興機構アジア経済研究所、2021年)がある。
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