[北京発(ロイター)]米国が「スパイ気球」と呼ぶ飛翔体をめぐり米中が対立する中、2月4日、サウスカロライナ州の上空で米軍戦闘機が気球を撃ち落とし、米政府が落下物を回収した。中国外務省は繰り返し科学的な観測気球が進路を逸れたと主張し、撃墜は「過剰反応」だと批判している。しかし、中国が気球技術の軍事利用に関心を高めていることを示す複数の文書がある。
昨年4月、中国人民解放軍の「特殊航空機」に特化した研究所が発表した文書には、気球を軍事的に有効活用する方策の1つは敵の防空能力を試すことであると書かれていた。「(気球は)敵の防空システムが作動するよう誘導し、どのように電子的偵察が行われ、防空システムの早期警戒・反応能力がどれほどであるかを測ることができる」。研究者らはそう書いた。
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