Weekly北朝鮮『労働新聞』 (63)

中朝「親善の年」に「習近平」言及が増加、ただし「プーチン」はそれを上回る(2024年4月28日~5月4日)

執筆者:礒﨑敦仁 2024年5月7日
エリア: アジア
『労働新聞』では近年、プーチン大統領に言及する記事が増えている(NothingIsEverything/shutterstock.com)
中朝国交樹立75周年にあたる「親善の年」の今年、中国の習近平国家主席に言及した記事は昨年のペースを上回る28本を数え、中国国内の出来事を扱ったものも多い。ただし、ロシアのプーチン大統領に言及する記事は52本であり、「習近平」を上回っている。『労働新聞』注目記事を毎週解読
 

 中朝国交樹立75周年にあたる今年は「親善の年」に定められており、『労働新聞』はたびたび「習近平」国家主席に言及している。核実験の実施をめぐって中朝関係が悪化した2016年、2017年にはそれぞれ8本、17本の記事でしか言及していなかったが、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との間で初の首脳会談が開催された2018年には137本に急増し、昨年も54本の記事で言及があった。今年は5月5日までに28本をカウントしており、そのなかには中国国内の出来事を扱った記事も多い。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
礒﨑敦仁(いそざきあつひと) 慶應義塾大学教授。専門は北朝鮮政治。1975年生まれ。慶應義塾大学商学部中退。韓国・ソウル大学大学院博士課程に留学。在中国日本国大使館専門調査員、外務省第三国際情報官室専門分析員、警察大学校専門講師、米国・ジョージワシントン大学客員研究員、ウッドロー・ウィルソンセンター客員研究員など歴任。著書に『北朝鮮と観光』(毎日新聞出版)、共著に『最新版北朝鮮入門』(東洋経済新報社)など。
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