東京市場「2011年以来最悪の2日」
Foresight World Watcher's 6Tips
今週もお疲れ様でした。ハマス指導者のハニヤ氏暗殺はアメリカによる抑止の失敗なのか。中東情勢のさらなる流動化が懸念される中、この地域へのアメリカの関与も主要な論点の一つです。バイデン大統領の選挙戦からの撤退で現政権のレームダック化は避けられないところ。ハリス副大統領が民主党の大統領候補に確定しましたが、その外交スタンスも見えにくい。イスラエルの強硬姿勢は何を招くか、それをアメリカはどう評価すべきか、安全保障・外交問題の専門家の見方も分かれる部分であるようです。
前回の当欄では市場の強気に対する懐疑論を取り上げたわけですが、7月31日の日銀による追加利上げ決定をきっかけに、日本株市場は東日本大震災と福島第一原発事故直後(2011年3月15日)以来の暴落に見舞われました。余波は史上最高値圏で推移してきた金相場にも及ぶとの見方もあります。そのメカニズムを海外メディアはどう伝えているのか、改めて注目記事をピックアップします。
フォーサイト編集部が熟読したい海外メディア記事6本、皆様もよろしければご一緒に。
[IT'S DEBATABLE]Is Israel Making Itself Safer?【Emma Ashford, Matthew Kroenig/Foreign Policy/8月1日付】
エマ・アシュフォード「この対談は本来、隔週掲載のコラムだけど、ニュースの飛び出すサイクルのペースがこのまま続くのなら、隔週どころか、毎週、あるいは毎日更新しないといけなくなるのではという気がしています」「前回のコラム以降、次々と起こった出来事をすべて把握するのは大変です。ジョー・バイデンが大統領選から撤退し、外交政策の見解が不明瞭な民主党の大統領候補が新たに誕生しました。イスラエルとレバノンの国境では混乱が続き、ベネズエラでは選挙をめぐって論争が起き、そして今度はイスラエルがハマスの指導者を(どうやら)暗殺したのです――このタイミングで、テヘランで!完全にぐちゃぐちゃです」
マシュー・クローニング「まったくそのとおり。この1カ月でわれわれは数多くの歴史的事件を目撃しました」
これは米「フォーリン・ポリシー(FP)」誌サイトの時事対談シリーズ「IT'S DEBATABLE」の最新8月1日付「イスラエルはより安全になったのか?」の冒頭。いずれも同誌コラムニストであるアシュフォード(米スティムソン・センター上級研究員)とクローニグ(米大西洋評議会副会長・同ジョージタウン大教授)という対談の主が、そろって最近の世界情勢が急変続きであることを驚き、嘆いている。
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